完全に上下関係があると思われる日本人駐在員とタイ人スタッフ。タイ人が日本人を評価するとどうなるのでしょうか。そもそもタイ人部下が日本人上司の仕事を把握できていない。低評価を恐れ上司が部下に気を使うようになる。主従関係が崩れれば仕事が円滑に進まない。色々な意見があると思いますが効果のあるタイ人スタッフによる日本人駐在員評価方法を紹介します。
1.一般評価と技術評価に分ける
一般評価とは部下への態度は好意的か、教え方の手順段取りは良いか、ミスをした時の指摘の仕方は冷静か、リーダーシップはあるか、気軽に問題悩みを相談できるか、指示が具体的かつ明確か、他部署とうまくやっているか、指摘があれば受け入れているかなどです。
技術に関してはタイ人スタッフは分かる分野のみ評価をします。
2.感情論と問題解決案に分ける
中には感情的に批判する内容を記述するタイ人スタッフもいますが、冷静に問題とその解決法を箇条書きで書かせその箇条書きのみを評価の材料にします。
3.直接評価を伝えない、間接的に伝える
ここが重要なのですがタイ人スタッフの直属の日本人上司への評価を直接本人に渡すのではなく、上司の更に上の上司から間接的に指導に使える部分のみを伝えるということです。評価者の名前は明かしません。
直接渡してしまうのと関係の悪化を恐れタイ人スタッフが本音を書けなくなるからです。間接的にフィルターの書けられた評価のみを伝えると評価者の名前も明かされないため本音を書けるということです。
駐在員の数が少ない場合は日本の本社がタイ人スタッフの評価を元に駐在員への指導を行うといいです。
まとめ
駐在員はタイ人スタッフとの関わりにおける誤りを正す機会が無く改善のチャンスがなかった。それが改善できるようになった。どのタイ人スタッフと駐在員の相性がよいか悪いかが分かるようになった。駐在員がタイ人スタッフに優しく接するようになった。など数々の良い報告もあります。
実際に導入するには日本人駐在員からの反発もあり難しいと思いますがタイ人の離職率を下げるためにまずは試験的に取り入れてみてはいかがでしょうか。