日本では当たり前の報連相、新卒がまず一番最初に教わることといっても過言ではないほど日本では浸透しています。
By: Anna Levinzon
しかしタイ人の場合は新卒はまだしも中途採用組でさえ日系企業で働いた経験がないと報連相の習慣がありません。
自分の中で情報の整合性が取れていればそれをチームで共有する必要はない。
むしろ報連相をすることは人の仕事を中断させたりと面倒であり、更に場合によってはああした方がいい、こういた方がいいとミスを突かれるリスクを背負うことになり無駄な仕事が増えることもあるためタイ人には習慣となっていません。
当然このままではミスの早期発見やチーム内での情報共有に支障をきたすため放置するわけにはいきません。
そこでタイ語や英語で報告、連絡、相談をマメにするようにと教育してしまうのがよくあるパターンなのですがこれは得策ではありません。
なぜならばタイ人にとって頭で理解することと、それを実際に行動に移すことは別だからです。長らく報連相という習慣のなかったタイ人に後からどんなに口を酸っぱく言って聞かせて理解させてもこれまでの習慣もありなかなか行動につながらないのです。
そこで別のやり方としてトヨタの改善が「カイゼン」というそのまま日本の言葉で世界中に新しい概念として浸透したように、報連相も「ホウレンソウ」というそのまま日本の言葉で日系企業独特の新しい概念としてタイ人に浸透させるという方法があります。
タイ人スタッフの頭に報連相の重要性をタイ語や英語で上書き保存しようと試みるのではなく、頭に「ホウレンソウ」として新しいファイルに名前をつけて保存させるというイメージです。
こうすると今までの習慣とは関係なく新しい行動として身につけやすくなります。是非試してみてください。