タイ人には引き継ぎという概念がほとんどありません。前任者は何も教えず後任の人はゼロから自分で覚えていくということが当たり前のようになっています。
By: Tulane Public Relations
仮に1ヶ月ほど前任と後任の人を隣の席に座らせ引き継ぎをするように指示をしても一緒に仕事はしますがどのようなことを覚えるべきなのか、後々どういうことで困ることになるかが想像できず思ったようには上手くいきません。
また仕事を教えるということは自分のライバルを増やすことと認識されており期待通りにはいきません。ではどうすればいいのでしょうか。以下は対策です。
対策1.そもそも仕事を属人化しない。
複数担当制にする。マニュアル化、仕組み化しておくことでこの人でなければこの仕事は裁けないという事態を避ける事ができます。
対策2.「ヒキツギ」という言葉を日本語のまま新しい概念として浸透させる。
タイ語や英語で引き継ぎをしてくれとは言わず、日系企業特有の文化としてヒキツギというものがある、日系企業独特のルールである、これをしてもらう。と新しい概念として浸透させるのです。引き継ぎが行われない習慣を是正するのではなく、全く新しい考え方として実行させるということです。
人間なかなか習慣を変えることはできませんが、新しい概念なら受け入れられやすいのです。
対策3.引き継ぎができれば前任者に引き継ぎ完了手当てをだす
やはり人間は目の前に人参をぶら下げられるとなんとか頑張って期待に答えようとするものです。後々トラブルになるのを避けられるのなら前任者がやる気になるくらいの手当てを出すことも検討しましょう。
対策4.前任者が退任しても引き続き多少の給与を支払い電話で教えてもらえるようにする。転職先の仕事の後、残業時間に戻ってきてもらい時給を払い教えてもらえるようにする。
退任後のトラブルにも対応できるように電話番号を聞いておいて対応してもらえるように多少の給与も検討しましょう。辞めたスタッフが転職先の仕事を終えると引き継ぎのために残業時間に来てもらうことでも対応できます。